PEOPLE NO.04 INTERVIEW
エンジニアリングセンター技術企画部
納入推進グループ 詳細設計 KOMAI KENICHIRO 2002年度入社
機械システム工学科
学生の頃から海外で仕事をしたいという思いが強く、オルガノには海外を視野に入れて入社しました。11年目に希望していたベトナム赴任となりましたが、想像以上のハードな現実に打ちのめされる日々でした。予定通りに物が手に入らないことや盗まれることは日常茶飯事。搬入用のクレーン車が故障して、人力で設備を搬入したこともありました。さらに、当時のベトナムは法人の立ち上げ間もない時期で利益を出すことにも苦慮。現地法人の撤退の可能性もありましたが、それでも諦めずに経営を軌道に乗せることができたのは、現地スタッフの仕事に対する熱意があったからです。彼らの情熱を前に自分も負けてはいられないと、みんなを引っ張っていく覚悟ができました。
ベトナムでの目標は、黒字経営の継続と現地スタッフで運営できる自立した会社にすること。案件を受注出来るようになってからはとにかく人を育てることに注力しました。
ベトナムは転職率が非常に高く、合わないと思ったら一人前の技術者になる前に辞めてしまうこともあります。働き続けてもらうために常に彼らと協議しながら会社の制度や教育システムを構築することで優秀な人材を確保し、任期中に現地スタッフをマネージャーにまで育成できました。
赴任の後期には、現地スタッフの強い意志で発電所向けの大きな案件を受注しました。コスト面や技術面で非常にハードルが高く、スタッフ達の力で案件を遂行出来るのか最後まで悩みましたが、「私たちを信じてほしい」というスタッフの思いを受けて、自分がすべての責任をとる覚悟で受注しました。無事に納品できた時、現地の人や文化を尊敬し信じることができてこそ、初めて本当の意味で一緒に仕事ができるのだと、心が震える思いでした。
現在は大型プラントの設計責任者に従事していますが、納得出来るような結果を出せておらず、多くの課題にも直面しています。優秀な部員に助けられている日々ですが、一方ではこの先も魅力的な人材を継続して得られるのか危惧しています。優秀な人を育て、優秀な人に来てもらうにはどうするか。人材育成や業務改革を推進することが、私の課題であり日々悩み考えています。私が後輩たちに伝えているのは、社外でも通用する技術者を目指すべきだということ。外に対してアンテナを張っていれば、技術者としての可能性は常に広がります。私たちは君たちの能力を最大限生かせるように一緒に磨いていきます。その上で海外に行ってもいいし、別の会社で実力を試してみてもいい。でもオルガノのことを面白いと思って、ここでその力を発揮し続けてくれるなら、これ以上ない幸せです。